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設立趣旨

 1990年3月の白山の自然を考える会設立以来、任意団体として活動を続けてきたが、

 

特定非営利活動促進法の成立を受け、当会理事会においても関心が高まり、

 

世界的に自然環境保護が重要な課題となった今日、有効かつ広範な自然保護活動を展開するには

 

法人格の取得が極めて重要であるという意見が大勢を占めてきた。

 

自然保護活動を促進するには法人格取得によって得られる社会的信用が大きな意味を持つものと考えられる。

 

以上のような趣旨で、特定非営利活動法人の認証申請を行うことが本年3月14日の総会において決定された。

申請に至るまでの経過

  1990年3月の設立以来、白山山系とそこを源とする河川及びその流域の自然を保護し、

 

元する活動を続けてきたが、特に石川郡河内村に計画された「ゴルフ場」建設に対し、

 

手取川の水質汚染や自然破壊を防ぐべく反対運動を展開したことで会の存在を知られた。

 

その他白山中飯場への車乗り入れ反対運動や、「ブナ林復元植樹活動」など幅広い自然保護活動を行ってきた。

 

当会も法人格を取得すべきと言う意見が理事会で多数を占めたことから、

 

平成10年4月に第1回設立準備会を開いた。その後5回の準備会を開き

会員各位に設立趣旨を通知するとともに正会員及び役員希望者を募った。

 

それらの手続きを経た後、平成11年3月14日の総会において、特定非営利活動法人の

 

認証申請を行うことが決定されたことを受け、事務局が申請手続きを行った。

声明

当会の設立に当たって、ニュース1号に掲載された声明文です。

100号にも掲載しましたが、当会の原点ということで、高橋治氏を悼み、再度掲載いたします。

地球の危機を叫ばれている現在、私たち市民が持たなければならないのは、太陽系宇宙の地球を見る抽象的な視点ではない。

 

一人一人が誠実に自分の身辺を、具体的に見つめ直すことから出発すべきだろう。

 

母なる自然とどう調和を保って行くかが、現在の私たちが当面する最も熱き課題だと思う。

 

その共通の合意から、今回、私たちは.「白山の自然を考える会Jを結成した。

 

構成各団体、各個人にはそれぞれの主張や信条がある。それらを無理に統合しようとは思わない。

 

だが、石川県の豊かな自然の象徽である白山を、大切に守って行くことでは、

 

血の通った結びつきを作りあげられるはずだと私たちは考える。

 

開発の美名をかりた自然破壊の中で、無意味な建設、有害な工事に関係する人々だけが金銭的な繁栄をむさぼり、

 

他の総ての人々に荒廃を押しつけて来る在来のあり方は、もう止めようではないか。私たちはそう提言する。

 

私たちを育ててくれた自然の恩恵を、私たちの時代につかいきってしまう権利は誰にもない。

 

山を、川を、海を母の懐として、大切に守ってくれた先人に恥じないよう、次に来る者たちに渡してやるのが、

 

いや、より美しく優しいものにしてやるのが、私たちの人間としての義務ではないのだろうか。

 

あの時代の人間がこんな惨状を招いたとの汚名は着たくない。

 

彼らが大胆に行動して守ってくれたのだといわれる名誉をわかち合いたい。

 

そのために、私たちは叡智を傾け、勇気にみちた行動に踏みきることを、ここに声明する。

 

 

1990年1月20日 白山の自然を考える会

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